丸谷才一『彼方へ(集英社文庫)』カバー 駒井哲郎 解説 菅野昭正 集英社 1977年8月刊

昔、読んだ小説。

丸谷才一『彼方へ(集英社文庫)』カバー 駒井哲郎 解説 菅野昭正 集英社 1977年8月刊。

https://bookmeter.com/books/101799

https://www.amazon.co.jp/dp/B000J8UO0O

単行本 装幀 深沢幸雄 河出書房新社 1973年9月刊。

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再刊 『彼方へ((KAWADEルネサンス)』河出書房新社 2013年9月刊。

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で2013年10月に再読。

初出 『文藝』1962年10月号

丸谷才一全集』第十二巻 文藝春秋 2014.9 p.542 年譜

「1961年2月、「彼方へ」を書き上げる(二つの雑誌から断られ、発表は翌年の『文藝』10月号」)。」

長篇第二作。

主人公は四十歳前後の兄(会社重役)と弟(新劇俳優)。

「いつもなら同じ『新古今集』の歌でも、恋歌をあれこれと落書きするのに、なぜ今日はこう釈教歌ばかり頭に浮んで来るのかしら? … これやこのうき世の外の春ならん花のとぼそのあけぼのの空 … 寂蓮。寂しい蓮の花。」p.3 一九六〇年十月二十一日 

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によれば丸谷才一は1925年8月27日生まれなので執筆時は35歳。

「懐かしい若書きということになるのだろうが、しかしそれよりも遥かに重要な意味を持つ。この中篇小説はわたしがはじめて本式に日本の社会と風俗に挑んだもので、ここには一人の小説家の基本的な型がある。」単行本帯(裏)。

「わたしにとつて愛着の深い若書きであるだけでなく、またわたしの作品系列全体にとつて極めて重要な作品」『彼方へ((KAWADEルネサンス)』p.203 「あとがき」

長篇第一作『エホバの顔を避けて』は『秩序』第2号(1952年10月25日発行)〜第7号(1960年7月1日発行)に掲載。河出書房新社 1960年10月刊。

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これやこの憂き世のほかの春ならん花のとぼそのあけぼのの空

 寂蓮法師

 蓮華初開楽(れんげしょかいらく)

 新古今和歌集 巻第二十 釈教歌 1938

「これこそが憂き世のほかの、浄土の春なのであろうか。あけぼのの空の下、扉を開いてみると、蓮華があたり一面に美しくさいていて…。」『新日本古典文学大系 11』p.565

建久二年(1191)閏十二月、左大臣家十題百首(寂蓮法師集)。

蓮華初開楽 十楽[西方浄土で受ける十種の楽[喜び]]の第二。蓮華の台座に身を託して極楽浄土に往生した行者が、その蓮(はちす)の花が初めて開く時、盲者が視力を得たように、限りない歓楽を受ける。

とぼそ 「戸なり。門なり」(和歌色葉・上[わかいろは 鎌倉前期の歌学書。上覚著。建久九年(1198)五月上旬頃成立])。

あけぼの 「開け」と掛詞。

寂蓮(じゃくれん 1139?-1202) 平安時代末から鎌倉時代初期にかけての歌人、僧侶。藤原俊成の甥。和歌所寄人。

千載集初出。勅撰入集百十六首。

隠岐での後鳥羽院による『時代不同歌合』では源重之と番えられている。

小倉百人一首 87 「むらさめの露もまだひぬ真木の葉に霧たちのぼる秋の夕暮」

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